かき氷は高級だった!

かき氷の歴史は古く平安時代までさかのぼります。

清少納言(せい しょうなごん)の『枕草子(まくらのそうし)』に出てくる「削り氷」が最初と言われています。

その「削り氷」が現代のかき氷のことです。

「2007年猛暑の京都で食べたかき氷」

冷蔵庫や製氷機のない時代、夏の氷は非常に貴重なものでした。

冬の間に天然の氷を切り出して、山の麓(ふもと)の穴倉や洞窟の奥に作った「氷室(ひむろ)」という貯蔵施設に保存していました。

夏に氷を切り出して都に運ばせ、運ぶ間にも氷は溶け、御所に着く頃には氷は小さくなっていたと思われます。

その氷を小刀で削って食べることができたのは、一部の貴族階級の人達だけだったのです。

江戸時代の末期になると、船を使って北国の氷を大量に江戸へと運べるようになり、氷が身近な存在になりました。

日本で初めての氷屋が開業し、庶民が氷水を口にできるようになったのも明治時代になってからです。

明治20年に村上半三郎氏(むらかみはんざぶろう)が発明した氷削機によって薄く削った氷を食べられるようになりました

それからさらに技術が進化して、現在ではふわふわとした舌触りの滑らかな氷を食べられるようになりましたが、基本的な形は明治時代から大きくは変わっていないといえます。

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