薬味とは?
薬味(やくみ)とは、料理の風味を増し、食欲を高めるための野菜や香辛料です。 また、香りや彩を加える他、冷えた体を温めたり、殺菌効果などさまざまな作用があります。薬膳的な意味合いを持つ食材を多く使うことで、読んで字のごとく、まるで「薬」のようなさまざまな効能をもたらしてくれます。 オーストラリアでも日本の薬味として使われる食材が以前よりも手に入りやすくなりました。 ねぎ ねぎ特有の強い香りは、「硫化アリル」という成分によるものです。肉や魚などのくさみを取り除く他、殺菌作用、疲労回復、血流促進、免疫力向上などに効果があります。 ちなみに硫化アリルは揮発しやすく、切った断面から蒸発してしまいます。成分を余すことなく摂りたい場合は、食べる直前に調理するようにしましょう。 スーパーで簡単に手に入りますね。 三つ葉 三つ葉の上品で爽やかな香りには、「クリプトテーネン」(cryptotaenene)という成分が含まれています。食欲を増進させ消化を促したり、気持ちをリラックスさせイライラを解消する効果があります。 Bunningsで苗が売られていました。 生姜 生姜(しょうが)に含まれる香り成分「シネオール」(cineole)の主な働きは、食欲増進効果です。食欲がなくなりやすい夏場にぴったりの薬味で、さっぱりとした冷や奴(ひややっこ)やそうめんなどに添えれば夏バテ解消効果も期待できます。さらに、辛み成分ショウガオールには強い殺菌作用も含まれており、おすしに欠かせないガリ(pickled ginger)にも活用されています。 こちらもスーパーで簡単に手に入ります。 ミョウガ ミョウガの独特な香りは「アルファピネン」(alpha-Pinene)という精油成分によるもので、消化促進、血流改善や免疫力向上から眠気覚ましまで、多方面での効果を期待できます。 食欲増進作用もあるため、生姜同様、夏バテ予防にもおすすめです。 Japanese Gingerという英語名のようですが、西オーストラリアでは検疫制限のため流通していないようです。 わさび わさびは、日本原産の香辛料です。わさびならではのツーンとした辛みの元は「アリルイソチオシアネート」((Allyl isothiocyanate)という成分で、抗菌・抗虫作用や食欲増進、血栓予防、免疫力向上などに働きかけます。 特に抗菌作用の効果が強く、細菌や酵母、カビなどから食材を守ります。 わさびも寿司のおかげでどこのスーパーにも売られていますね。 大葉 刺身などに添えられることも多い大葉(おおば・Japanese beefsteak)。これは、大葉が持つ芳香成分「ぺリルアルデヒド」(perillaldehyde)や「シアニジン」(cyanidin)に強い防腐・殺菌効果が備わっているためです。 さらに、βカロテンやビタミン群、カルシウムにミネラル類など数多くの栄養素がバランス良く含まれており、メインの料理に足りない栄養素を補うことも出来ます。 大葉はshiso、perillaという名前でアジアングローサリーに売られていますが、なかなか簡単に手に入りません。 ゆず ビタミンCを多く含むゆずは、疲労回復、肌荒れに効果があります。 果汁よりも皮の方が栄養価が高いため、薬味に使う場合は皮をすりおろしたり、千切りにするのがおすすめですよ。 ゆずも近年オーストラリアで見かける日本を代表する食材になっていますね。実は手に入りにくいかもしれませんが、ジャパニーズグローサリーに行くと、柚子胡椒などうられてあり、1年中ゆずの風味を楽しめます。 If you found this lesson useful, I’d really appreciate a donation. It goes directly into supporting this…